アメリカ式危機管理や防災教育の特色

アメリカの危機管理の考え方・教育は、個人に焦点を当てた公衆教育です。

危機に対してどのような大人でも子供でも自分の持つ能力、知識で戦えるように教育をするのです。

 

アメリカでは親でも、学校でも、社会でも子供が一人でいる場合が多い。そんな時、守ってあげるといっても守れない。

だから子供でも自分で自分を守れるように技術と知識を与えて教育します

 

不審者対応クラスやテロの対応クラスでも小さい時から”暴力をふるう人たち”と説明します。

このようなクラスをプログラムを与える事を怠ってはいけないのです。子供への大人や社会の責任はそれをしっかり教えることです。実学です。

しかも高度なプロ向けの技術や情報を、ベースにしてプロでない普通の人たちが使用できる技術、情報をプログラムにしていて、心理学から脳科学などがベースになった大変興味深いプログラムです。

日本人にとって目から鱗といえる初めて聞くプログラムです。

 

そしてそれは単に火災時の教育だけではなく、災害時の教育だけでもない。自分の個性や人との関わりに指針となるプログラムです。

 

幼い時から自分は他にない唯一の者であり、身体は不思議に満ちていて、怪我だけでなく心の怪我にも治癒力を発揮してくれる。

怪しい人や自分を傷つける人たちはどう見分けるか。情報を教え技術を教えます。

 

こんな困った時あなたどうする?という教科書の副読本があります。

防犯、病気、怪しい人、お金を取られた、犬に襲われた、薬を勧められた、蜂に刺された、フェリーが沈没した、なんて

学生時代に想定される様々な危機にどう対処するかを教えるのです。

 

その答えの基本が危機監視(リスクウォッチ)なのです。

危機を想定することができ、何が必要か理解し解決につなげることができる能力です。

 

日本では危機監視のようなプログラムは残念ながら子供たちに与えられていません。大人は子供時代にこのようなプログラムを学んでいません。

それゆえ大人は子供に教えなければという義務感をもてません。知らないからです。

 

 

長谷川祐子の危機監視「リスクウォッチ」教育

23年前 私は横須賀にある米海軍消防隊で働き始め、そこでアメリカ消防の考え方を初めて学びました。

それは驚きの予防教育でした。 日本で育った私が聞いたことのない教育がそこにあったのです。

”火災と闘う子供たち”です。

 

どうして日本ではこういう教育がなされないのか・・・。

アメリカ人の子供たちに教えるたびに疑問が湧き上がってきました。

社会が欧米と比べ割合と穏やかである故か、文化の違いなのか。

日本では子供には無垢なものを、恐ろしいものや汚いものは見せない、など結果として子供を”無知”のままにしておくという教育です。そして、日本ではたとえば先生が、親が、役所が守ってあげるといいます。少しオーバーな言い方かもしれませんが、「守ってもらえる」と思うから危機に襲われることはないと考える人が多いのだと思います。

 

私たち大人も、そして何より未来を生きる子供たちには「世界水準の危機管理教育」を身に付けさせておかねばなりません。

 

私は米海軍消防隊に在職した間に本当に素晴らしい経験を重ねました。

基地で教えてもらったこの貴重な、そして真に役立つ危機管理教育をぜひ日本に広げていきたい。

それが教えてくれたアメリカのチーフ達に恩返しすることになるのではないか。

また教えてもらった者として、引き継ぐ者としての義務のようなものも感じています。社会への恩返しという思いです。

 

 

基地を退職後、火災のみばかりでなく災害関係のお仕事依頼に“危機管理という全体をくくったプログラム”であり”危機を監視する”という「リスクウォッチ」を伝える活動をしています。

活動内容は消防大学などで消防士に教えるクラスから、消防団に教えるクラス。

自治会、幼稚園、小学校、中学校へのクラスなどです。

会社関係のクラスも毎年増えてきています。

 

 

プロの実践する知恵と技術をやさしく噛み砕いたプログラムであり、そして実際にお子合った事例を学び、自分に起こった時の対処の仕方を自分で(創造して)身に付けられることを大切に、皆様にお伝えしています。

消防団向けプログラム

 

消防団には独自のプログラムとして、災害現場での事例の学習や実践的な救助法クリビングやトリアージ、救護所の設置方法などを教えています。

平成25年に発布された”消防団を中核とした地域防災力の充実、強化に関する法律”により消防団が被災直後の地域で活動できるようにプログラムの提供を提供しています。

 

法人向けプログラム

会社関係の講演では日米建築現場での事故の教育、対処方の違いに焦点を当て問題提起、出来るだけ最新の手法などの紹介もしています。

 

学校・自治会向けプログラム

 

自治会には、消防署は助けに来れないので自分達の家は地域は自分で守るべきと指摘して、米国危機管理庁のもつ災害プログラムを実践させるプログラムを提供しています。PTAや小学校や中高生にも同様のプログラムを提供しています。

 

未就園児向けプログラム

 

子供たちには、アメリカの火災予防(Great Escape, Stop,Drop&Roll)を通して自分の命を自分で守る方法。自分の身体を知って応急手当を身につける。

災害時に活動できる子供たちになろう(Disaster Action Kids)など提供しています。

最終的には自分の尊厳を自分で守るプログラムを経験していただく予定です。